みんなの手帳部

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カクゾウ
活動報告みんなの手帳の色んな使い方をご紹介! 活動報告

複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人

田中 泰仁さんの活動報告

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Profile

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団体職員
田中 泰仁 (たなか やすちか)さん

1960年生まれ。1979年に公的機関に入庁し、主に人事部門の仕事に従事する。現在は札幌にある研修所で職員研修を担当している。趣味はサッカー観戦と自転車。大のコンサドーレ札幌のファンで、ホームゲームには必ず応援に行く。若い頃からの万年筆ファンでもある。

日記で1日の仕事が始まる

朝、職場に出勤して田中さんがまず最初に行うことは日記をつけること。この習慣は17年間続いている。日記といっても、B5サイズの26穴バインダー式の日記帳。1日1行で、見開き1ページに1カ月分を記入するものだ。左ページの行にはその日の行事や出来事を記入。退庁時刻も書いておく。右ページの行には感想やコメントを1行で簡潔に記入する。

「実は17年前に東京に転勤した時に始めたものなんですよ。東京勤務の記念にと、その経験を記録してみようと始めたものなんです。仕事ばかりでなく、飲みにいったこと、ジョギングのタイム、趣味の自転車での走行距離、ゴルフのスコアなども記入しています。この日記帳には2年分を綴じておき、残りは別の保存バインダー1冊に15年分を綴じています。人間の記憶は曖昧ですが、起こった年までは覚えていなくても、季節や何月頃かは案外覚えているものです。この日記帳の数年分の該当する月をめくるだけで、出来事を探すことができるので、今となってはとても便利で貴重なものです。結果として17年間も続いていますよ」と日記帳の効用を教えてくれた。

万年筆が趣味である田中さんは、この日記帳は極細の万年筆で記入するという。日記帳を書くことによって、前日を振り返ることができる。前日を反省してから、今日の予定をたてるのだ。田中さんはここでメインの手帳として使っているA5サイズのシステム手帳を開く。今日やるべき仕事や用件を考えて、すべてこのメモページに書き出す。システム手帳はこのA5サイズの他にも、ミニ6サイズ、バイブルサイズと合計3種類を使っている。

複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 2
日記帳
複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 2
A5サイズのシステム手帳

このA5サイズのシステム手帳は、主にメモやノート、そして仕事の資料ファイルとして活用している。メモページを20枚ほど綴じておき、1日1ページでやるべき用件(ToDoリスト)や電話メモなどをすべてここに記入している。このノートの記入には、超極太のボールペンを使用。使わなくなったページは手帳から外して、机の中で保存しておく。

A5サイズは持ち運びにはやや大きいが、A4サイズの資料を簡単にA5サイズに縮小して保存できる。職場の研修スケジュール、研修カリキュラム、研修講義プランなどの資料はパソコンで作成しているので、それを縮小プリントして、ファイリルすることができる。6穴パンチで穴をあけた用紙をプリンターの手差しトレーにセットすれば、簡単に両面印刷された自作リフィールが出来上がる。必要な資料も全て縮小し、両面コピーして綴じておくのだ。つまり、打ち合わせや出張時にもこのシステム手帳1冊あればこと足りるので、とても便利だという。研修講師として教壇に立つこともある田中さん。教壇でのスマートさも意識して、リング径の薄いものを使い、綴じるページも100ページほどに制限して、厚くならないように常に整理している。綴じてあるリフィールの7割ほどは縮小プリントやコピーした自作のもので占めている。

システム手帳を使い分ける

田中さんも勤め始めの頃は、綴じ手帳を使っていた。しかし、だんだんと住所録が増えてきたことや記入した資料が継続して使えることから、16年ほど前にバイブルサイズのシステム手帳に切替えた。バイブルサイズのものを5年間ほど使った後、持ち運びに便利なようにスケジュール管理専用として小さいミニ6サイズのものを購入。そして5年前から、大学ノートに替えて、先のA5サイズのシステム手帳も使い始めた。つまり、手帳は、綴じ手帳→バイブルサイズのシステム手帳→ミニ6サイズのシステム手帳→A5サイズのシステム手帳、と購入してきたことになる。しかも、田中さんはこの3種類のシステム手帳を見事に使い分けて、継続使用しているのだ。ミニ6サイズのシステム手帳は「スケジュール管理専用手帳」。バイブルサイズは「記録保存手帳」としてカードホルダーと住所録専用。A5サイズはメモと仕事の資料をファイルする「ビジネス用ノート」として使用する。

普段持ち歩くのはミニ6サイズのシステム手帳だ。この手帳はスケジュール専用だが、田中さんは自分の予定以外にもユニークな暦の情報を記入している。ホームゲームは全試合を観戦するほど、熱烈なコンサドーレ札幌のサポーターである田中さん。同チームの試合日程は当然すべて記入しているが、北海道日本ハムファイターズの試合日程も記入。他には、行事や記念日などの暦の情報、日の出・日の入りの時刻も記入。また、北海道をはじめ全国の有名な祭りも記入しているのだ。こうして日々のことをメモしておけば、人との話題作りにとても役立つという。全国への転勤もある職場なので、各地の祭り情報は役立つし、休みのときにぶらりと出かけるきっかけにもなる。また、このミニ6サイズのシステム手帳には、「限定版」の住所録をファイルしている。「限定版」といっても200 人分が綴じられているというからすごい量だ。この手帳は、中字の万年筆で記入している。

一方、以前はメインの手帳として使っていたバイブルサイズのシステム手帳。今は「記録保存手帳」として活躍している。キャッシュカードやクレジットカードなどは財布に入れているが、それ以外のカード類はすべてカードホルダーとしてこちらに保存。病院の診察券をはじめ図書カード、各種会員カードなど、意外と普段使うカードも多いもの。住所録はパソコンで管理しているが、このバイブルサイズには「詳細版」として500人分が印刷されている。個人以外にもホテル、交通機関、お店などもリストしてある。また、気に入った言葉なども記入する。この手帳の記入には中字の万年筆を使う。

複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 5
バイブルサイズのシステム手帳
複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 5
ミニ6サイズのシステム手帳

手書き文字にこだわる

万年筆は常に使っていないとインクが固まりやすくなり、書き味も悪くなる。特にブラックのインクはその傾向が強いという。田中さんは毎日すべての万年筆を使うために記入するもので、わざわざ万年筆を替えているのだという。田中さんが万年筆ファンになったのは20代始めの頃。当時憧れていた先輩が万年筆を使いこなしている姿に刺激されて、愛用するようになったという。現在6本の万年筆を愛用している。

システム手帳2冊に住所録を入れているのも、いつでも知人にハガキを出せるようにしているためでもある。仕事では数年ごとに異動もあり、職場での人脈も年々広がってくる。転勤した後でも、以前に一緒に仕事した人には近況のハガキをこまめに出している。その数は平均すると週に2〜3通になるという。また、故郷にいる母親へも毎週欠かさずにハガキを出す。「いや〜、単に電話で話すのが苦手なだけなんですよ」と謙遜する田中さんだが、なかなか続けられることではない。礼状も電子メールで簡単に済ませることが多くなった現在、インクの香りただよう手書きのハガキをいただく機会も少なくなってきた。

「年賀状もパソコン印刷に頼らずに、宛名から本文まで全て手書きで書いています。正直いって、歳末の忙しい時期には大変なんですが、友人からお前の太い字を見ていると時の過ぎたことも忘れさせてくれるよ、との声を聞くと辞められなくなりましたね(笑)。でも、万年筆でハガキ、手帳、日記帳と文字を書いていると、不思議と心が落ち着いてきますね。私にとっては大切な日常の時間になっています」という田中さん。あらためて手書き文字の大切さを教えてくれる。

取材後に田中さんから絵ハガキが届いていた。そこにはブラックインクの太い大きな文字が書かれていた。そのハガキの文字を見ていると田中さんの温かな人柄そのもののように思え、長年の知人のような感じがした。

複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 7
愛用の万年筆・ボールペンとペンケース
複数のシステム手帳と万年筆を使いこなす達人イメージ 7
インクの香りただよう絵ハガキ

私の手帳のツボ

●前日の日記帳をつけてから今日の予定を考える。
●スケジュール、ビジネスノート、記録保存、日記と分けて記録する。
●必要な資料は両面印刷・両面コピーして自作リフィールにする。