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プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳

上窪 政久さんの活動報告

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Profile

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日本テレコム株式会社 経営企画室 マネジャー
上窪 政久 (うわくぼ まさひさ)さん

1991年早稲田大学卒。PWCコンサルティング(現IBMビジネスコンサルティングサービス)などを経て、2005年に日本テレコムに入社。主に新規事業のプロジェクトを担当。プロジェクトマネジメント協会東京支部(PMIT)教育委員会やプロジェクトマネジメント資格認定センター(PMCC)の認定講師として社内外で活躍している。著書に『図解プロジェクトマネジメント』(東洋経済新報社)がある。

会社HP http://www.japan-telecom.co.jp/

人生もプロジェクトマネジメントで

上窪さんの一日は、まずランニングから始まる。過去2回出場したホノルルマラソンの準備のためだ。昨年の大会は練習不足がたたって途中で歩いてしまった。一昨年よりもタイムは多少良かったが、自分では納得できない結果だったので、早くから練習を開始したのだ。月間の走破距離の目標を設定し、徐々に距離を延ばし、大会が近づく秋には月間300km走破を目指す。朝のランニングが終わると原稿執筆や仕事をしてから出勤する。

上窪さんは日本テレコムの経営企画室で働く。同社では、「Professional & Collaboration」をテーマに、プロフェッショナルたちが、コラボレーションをしながら新しい価値を創造するといったプロジェクトをベースとした新しいワークスタイルを提唱している。
長年、外資系コンサルティング会社で働いてきた上窪さんは、この新しいワークスタイルを推進する役割として社内のプロジェクトマネジメント研修の講師を担当し、かつ自らも新規事業のプロジェクトリーダーを兼務するという多忙ぶりだ。

上窪さんはプロジェクトマネジメントが専門分野で、前職時代からプロジェクトを多数経験してきた関係で、社員向けのプロジェクトマネジメント研修の講師として、年間20回以上も担当するようになった。さらに国立大学でも、非常勤講師としてプロジェクトマネジメントを教えている。
「プロジェクトマネジメントはなにも仕事だけに活用するものではなく、達成したい夢があれば、具体的な目標と期限を設定することでプロジェクトになるので、人生全般に幅広く活用できる手法です。」と上窪さんは自らの実践を語ってくれた。

ビジネス・アスリートを目指して

プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳イメージ 2

上窪さんの人生のスローガンは、「ビジネス・アスリートであり続ける」こと。己と闘い、常に挑戦し続ける一流のアスリートのように、ビジネスや人生で、常に自分自身の可能性に挑戦するアスリートであり続けることを個人のビジョンにしている。

それを実現するために、現在は大きく3つのプロジェクトに挑戦しているそうだ。先のホノルルマラソンがその一つであり、アスリートにとって身体は資本。 70歳過ぎてもフルマラソンを完走できるような身体を維持することを目標としたプロジェクトである。上窪さんはプロ野球の清原選手が練習しているジムに通っていたときに、清原選手のトレーニング姿を見る機会があり、その真摯な姿に感心したという。アスリートの模範として同年齢の清原選手のトレーニング風景の写真を手帳に貼り、怠けそうになると眺めて、自分自身のモチベーションを高めているそうだ。

2つ目のプロジェクトは、プロフェッショナルな経営者になること。そのために必要な能力向上のためなら、なんでも積極的に取り組んでいる。経営のプロになるには、知識だけでは十分でなく、いろんな経験や精神的な強さが重要だと考え、そのために、新たな事業を創造する機会に挑戦したり、あえて困難な仕事を選択したりすることを心がけているということだ。

3つ目のプロジェクトは、家族との豊かな時間を充実させるプロジェクト。3つのうちで最も重要だと考えている。旅行やサイクリングなど、共通の趣味を通して、充実した時間を家族と一緒に過ごすように1年先までの予定を立て、ワークライフバランスを保っているそうだ。

「大きな目標を設定したら、いくつかのプロジェクトに分解して、具体的な活動に展開し、それらをひとつずつ達成することを喜びにしながら、取り組んでいくことが好きですね」と上窪さんはうまくいく秘訣をアドバイスしてくれた。

手帳はシンプルに使う

上窪さんが使っている手帳は15mmリング径の薄いシステム手帳。このバイブルサイズのシステム手帳は、財布と名刺入れ、領収書入れなどを兼用している。「以前は別々に持っていたのですが、シンプルに一つにまとめました」。システム手帳なのにとても薄く、スーツの内ポケットにも収まっている。
上窪さんの手帳術は、まさにプロジェクトマネジメント流だ。ビジョン→プロジェクト→月間→週間の構成に沿って手帳を使う。
まずビジョンが重要だという。上窪さんはこのビジョンを表現した写真やパワーポイントのスライドを、手帳の一番前に貼って、手帳を見るたびに、何度も眺めることができるようにしている。ホノルルマラソンのゴールシーン、新規ビジネスが実現したときのイメージのスライド、清原選手のトレーニング姿、マラソンの途中で歩いてしまっている自分自身の写真などを手帳に貼っているのだ。
次にビジョンを実現するために、いくつかのプロジェクトを立ち上げ、個々のプロジェクトの具体的な活動は、PCのプロジェクト専用ツールで計画し、実績をマネジメントしているので、手帳には各プロジェクトの進捗実績を記入する。

 

プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳イメージ 4
ビジョンを表したイメージ写真が貼ってある
プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳イメージ 4
内ポケットにも収まるスリムなシステム手帳

月間スケジュール欄はBindex月間ダイアリー6を使用。見開き1カ月分が掲載され、1日が4段の罫線で仕切られているので、それを早朝、午前、午後、夜の予定と分けて記入する。ここは主にアポイントだけを記入する。
週間スケジュールはBindex週間ダイアリー9を使用。バーチカルタイプ(タテ型時間目盛り)のもので、単に予定だけを書くのではなく、企画書の作成やトレーニング、読書などのスケジュールをここに予定していくのだ。自分自身にアポイントを入れる要領だ。また記入は、「M西c1602」など、ほとんど略号を使う。ミーティングはM、アポイントはA、資料作成はD、ランニングはRなど。開始時間も記入し、相手の名前は頭文字で記入し、場所を後ろにつける。こうした工夫で上窪さんのスケジュール欄は細かく記入されている割には実にシンプルに見えるのだ。
「毎週日曜日の夜に、1週間をデザインすることにしています。だから1日24時間の1週間分を、一目で見ることができるこのタイプが好きです。寝る時間も含めて、真っ白なキャンバスに優先事項を1週間のどこでやるのかを設計します。でも、習慣化するためには毎週観ているテレビ番組を観ながら気軽にやっています」と笑う。こうして設計された週間スケジュールは1カ月分しかシステム手帳には綴じない。月間スケジュールに予定が記入されているので不便はない。「情報はシンプルな方が、大切なことが明確なってよいというのが私の持論。手帳はいつも持っているためにあえて薄さにこだわっています」

最後にプロジェクトマネジメントのプロとして、計画の立て方についてアドバイスをもらった。
「毎年、年初などを契機に、何かを決意し、計画を立てることが多いと思います。しかし、途中で挫折した場合には年末に反省して、来年こそは、となってしまうことが多いですね。この場合ですと、途中で始めるきっかけを逃していることが多いし、やりたいことはいつからでも、途中で挫折しても、何度でも挑戦できるようにしておくほうがいいのではないでしょうか?やりたいことを達成するためには、3カ月で十分だったり、逆に3年、あるいは30年必要だったりすることもあります。それぞれのプロジェクトには固有の期間があるので、思い立ったときに、いつでもプロジェクトとして始め、決められたカレンダーに従うのではなく、自分自身が主体的に時間をマネジメントして、自分の人生をプロデュースすることを、楽しみながらやることが重要だと思います」と上窪さんは語ってくれた。

プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳イメージ 6
1週間のスケジュールをデザインする
プロジェクトマネジメントのプロが使う手帳イメージ 6
名刺入れ・財布・領収書入れも兼用

私の手帳のツボ

●ビジョンをビュジュアルに表現して常に見えるところに貼る。
●シンプルでスリムな手帳を目指す。
●1週間のスケジュールをデザインする時間を習慣化する。